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2007年11月 1日 (木)

ホンモノへの道

vol.46 一日も早い気付きの一歩

 人間はどうも矢鱈競争したがる動物である。競争があるから戦う、競争があるから頑張る。
 競争がないと働きたがらない。怠ける。競争があるから働き頑張る。競争は生き甲斐なのだ。
 競争心が強い者しか勝てない、競争心の弱い者は負け犬となって敗退していくと信じ、必死に勝組になろうと頑張ってる人が多い。
 何か、物に憑依されたかの様にガムシャラに働く姿は、まるで夜叉である。鬼である。人の生血を啜る獣である。怪しい獣である。
 元来、天はその様なものを創った訳ではない。神はその様なものを望んだ訳ではない。人間成長の為に競いの心と争いの行動を与えたのである。競いの中で、争いの後で人間はその空しさに気付き、人間本来の姿に目醒め、終極の到達点、真価へと向かい始めるのである。
 競争は或る種の必要悪である。人間は痛い思いを、熱い思いをしなければ仲々目醒めない、厄介な動物である。
 競いの心や争いの行動が如何に空しく次元の低いものであるか――を知った時、人は生きる事の本当の目的を悟る。真の人間の姿、真の人間の生き方、そのスタートラインに立つ事が出来る。此処からが出発である。何と多くの人が此のスタートラインに立つ事なく、生き地獄のまま魑魅魍魎の世界に溺れ、この世を去って行く事か……。折角、生を亨け環境を与えられ、勉強のチャンスを頂きながら……勿体ない話である。競って勝って歓喜に溢れる幸福があれば、負けて絶望に悔し涙を流す不幸がある。幸福は不幸に支えられているのである。
 何故勝って人を不幸に落としたいのか。自分丈が良ければ良いのか。
 人は仕事、スポーツ、その他趣味や境遇に於いて、どうして喜びや悲しみを分ち合う事が出来ないのだろう。どうして人の物をもぎ取ってまで幸福になろうとするのか。どうして人を踏み倒してまで出世しようとするのか……それが如何に汚く詰まらないものであり、その先に有るものが本当の幸福とは程遠い、虚しいものである事に気付いていないからである。気付きもせずに此の世を去る人は本物の不幸である。気付いてもヨボヨボになってからでは、反省する力も残ってはいない。唯々、後悔しながら死んで行くしかない。
 一日も早く気付かねばならない。一日も早く気付き、スタートラインに立たねばならない。人として、自然に融け、全ての物と共に存り、共に生きる素晴らしい道を歩き出さねばならない。          つづく。

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