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2010年6月14日 (月)

隆明の時事考現 4

4. 不幸の連鎖を断ち切らねば……

 人を想う気持と優しさを知らない人間は、子を育てる事は出来ない。育てられる筈もない。育てる方法も術(すべ)も知らない人が子を産めば、その子は不幸になる。親の愛を受けずに生きるのだから、幸福な人生を送れる訳がない。
 これは不幸の連鎖である。親の愛に恵まれず育った子は、大人になって結婚し、子を成しても愛し方を知らないから、自分の親と同じ事、自分が受けた仕打ちを我が子にして了う。恐ろしい連鎖である。何処かで此の連鎖を断ち切らねばならない。

 連鎖には二通りの連鎖がある。不幸の連鎖と幸福の連鎖。
 環境の良い境遇に恵まれた子は、スクスクと育ち、やがて幸福な結婚をし、我が子にも溢れんばかりの愛を注ぎ、その子も同じ幸福の連鎖を造る。
 幸福の連鎖は、それに甘んじる事なく、人への想いをどんどん広く、どんどん深くしなければならない。思い上がったり怠けたりしていると、何時の間にか不幸の連鎖へと落ちて行く事になる。
 不幸の連鎖は、それに嘆く事なく腐る事なく、どうすれば幸福の連鎖に向かう事が出来るかに、真剣に取り組まねばならない。
 不幸の環境にいる時は、幸福の環境を見る。幸福の環境とは何(ど)ういうものなのか。何処が違うのか、何う違うのか――が分かって来れば、次に、何うすれば良いのかが判って来る。
 非道い親の元に育った子は、素晴らしい親の元に育った子に接し、その和やかさや優しさを勉強する。その子の親に接し、何故素晴らしいかを勉強する。良いお手本として見習い、自分もそう成れる様に心掛け、努力する。
 不幸に負けてはならぬ、不幸の連鎖を断ち切らねばならない。
 斯(こ)ういう親になってはならない、と駄目親を反面教師として、不幸の連鎖、悪の連鎖から脱け出さなければならない。
 又、親が子を虐(いじ)めたり殺したりするのとは逆に、子が親を虐めたり殺す、という惨事も頻繁に起きている。その報道に麻痺された日本人は、その多くが対岸の火事の様に日常を過ごしている。
 一体、日本は何処へ行くのか、何処へ何処まで落ちて行くのか……
                           つづく。

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