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2010年6月30日 (水)

隆明の時事考現 5

5. スポーツは戦争ではない!

“親が子を殺す”という大惨事、有ってはならぬ出来事である、どんな理由が有っても、有ってはならぬ行為である。然し、もっともっと非道いのは子が親を殺す、という行為。
 此の考えられない惨事も昨今、数々(しばしば)起きている。嘗(かっ)て、此の様な事件が起きた時は、日本中を震撼させたものだ。日本中、何処へ行ってもその事件の事で持切りであった。驚きと怒りと嘆きに日本中が震えたものだ。我が事の様に、近親者の如く反応したものである。そんな恐ろしい事が平気になっている今、我々は一体何(ど)うなっているのだろうか。
 斯(こ)ういった事件が多過ぎて麻痺して了ったのだろうか。斯ういった事件が耳目に飛び込んで来ても「へーえ」「又か」と反応する丈で、何秒か先には忘れ、話題にもならない。
 一番大切なものを喪失しつつある人間が、今一番関心があるのはサッカーである。
 南アフリカで開催されているW杯サッカーに日本中が湧いている。世界が興奮している。
 初の“ベスト8”を懸けてパラグアイとの決戦に夢中になり、寝不足もなんのその、湧きに湧いて……敗れ、現実へと戻っていく。
 現地まで三十時間も掛けて応援に行く熱心なサポーター達…仕事を休んでまで観戦に行く彼等は、余程裕福なのであろう。余程平和なのであろう。幸福な人達である。
 世の中は今、世界のあちこちで天災人災が氾濫(はんらん)し、国と国、人と人との関係が壊れつつある。今に共生共存の秩序も無くなり、人々は我が身を護る為に形振(なりふ)り構わず行動し、やがて無法地帯の国があちこちに出現するだろう。
 スポーツでの国と国との戦い、その勝敗にこだわる人間の欲は、単なるスポーツの域を越え、勝つ勝つ絶対に勝つ!勝たねばならぬという精神は、人と人、国と国との戦い、実戦の下敷きとも云える。来る日のシュミレーションの様な不気味さを様している。スポーツという名の代理戦争である。
 スポーツは戦争ではない。勝敗にこだわらず、全力を尽くして技を競い、終わればお互いの努力と技を讃え合う。素晴らしい人間交流、人間成長……これが本当の、これが本物のスポーツなのである。
 スポーツ観戦に沢山お金を使える人はその中の一部で良い、災害に遭って困っている人達の為に使って頂き度い。  

                           つづく。
                

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