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2011年5月30日 (月)

隆明の時事考現 24

24. 成長と後退、本性が露(あらわ)に

「天災は忘れた頃に襲(や)って来る」と、的を射た名言があるが、正にその通りだった時代は、二十年前の普賢岳以前の事である。
 この二十年は忘れる暇もなく、後から後から覆(おお)い被(かぶ)さって、人災も加わり容赦なく襲って来る。次から次とエスカレートして襲って来る災害に、必死で対処している中、もっと大きな災害が襲って来る。
 天災は忘れる暇もなく襲って来て、眼の前の新しい災害に右往左往している中、前の、その前の災害も復興していないのに、忘れて了う。故に、どの災害も中途半端で、完全復興には恐ろしく時間が掛かる。
 支援する方も、新しい方新しい方へと関心が移り、前の、その前の支援は、気になりつつも離れていく事になる。
 だから、被災者も何時までも支援や応援に頼っていてはならない。
「最近、めっきりボランティアが減った、薄情なものだ」と、ぼやく被災者が結構いる。とんでもない馬鹿者である。援助して貰う事に慣れ、支援される事が当り前になり、
「もっともっと」と、欲張りな甘えや注文をするようになった被災者に、その醜(みにく)くなった心に、私はどれ程叱ったか、どれ程怒ったか。
 貧して貪(どん)してはならない。家屋の崩壊は心をも崩壊する。
 始めは全国からの支援で駆け付けて呉れた、ボランティアに涙、涙の感謝をしていた人達も、月日の経つ中に心も被災し、醜くなっていく。
 何時までも支援に頼ってはならない。復興は当事者自身、自分達で力を合わせ、自立の精神で立ち上がらねばならない。
 復興支援は、ショックで茫然としている間の事で、我を取り戻し、現実に立ち向かえる状態になる、その何ヵ月かが必要であって、何時までも頼ってはいかん。次から次と起きる災害に――
「私達の所はもう良いです。これからは自分達で頑張ります。どうぞ、今起きている被災地に行って上げて下さい」と言って呉れる被災者。
「もう、我々を見捨てるか」と言う被災者。
 人間、大きな出来事に出会うと、成長する人と後退する人に――大きく岐れる。その人の本性が露(あらわ)れる。
 何故、島原復興が十年も掛かったのか……だ。  

                                                     つづく。

 

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