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2012年3月12日 (月)

東隆明のキーワード15 我が身に起きる――と

15.我が身に起きる――と

  3月11日は世界的不幸の大忌念日である。午後2時46分、1分間の祈念黙祷が始まった。日本全国、世界の各地で、それぞれの想いを込めた被災者への慰霊、平和、無事への願い……。長い、深い、ゆっくりと重い1分間であった。
 慰霊祭の会場での天皇陛下のスピーチには、重篤の体を押してのその御姿には、亡くなった人達への思いが滲んでいるかの様だ。

 被災者代表は、三人共家族を亡くした人達である。
 日が増す毎に悲しみも増し、抑え様のない怒り、絶望感を何処へ持って行けば良いのか、神は居るのか……。
 息子と代わってやれない自分への悔しさ……。息子は結婚した許りで、その日、3月11日は入籍届けを出す日であった。新妻のお腹には子供がいる。嘆いて許りもいられない。母として、嫁とやがて生まれて来る孫の為にも強く生きねばならない。励まし、援助して呉れる人達への感謝と、復興再生への思いを、ゆっくりと、しっかりと話し掛ける様な言葉であった。
 皆、泣いている。俺らもTVの前で泣いた。涙で眼が曇って、画面が見えなくなった。

 避ける事の出来ない天災。天災は忘れた頃にやって来る。
 予測が出来ない、想像もしない時に、突然やって来て、瞬時に人の命を奪って行く……天災。
 天災に限らず、突然人の命を奪う事件事故は毎日起きている。
 「今、次の瞬間、我が身に起きる」と思って生きねばならない。
 そう思えば、今日無事だった事に感謝し、眠りに就く事が出来る。
 明日は誰にも分からぬ事だから、今日を充実した日にする事が出来る。一分一秒先を予言する者はインチキである。偽者である。

    人の世は短く長く ひたすらに
    生きてこそある 今のやすらぎ
      今生明死
                   もう一つの戦争に……つづく。

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