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2013年11月18日 (月)

隆明の思いつくまま7

7.オッサン、何を考えているのか!

 一カ月余りの孤独の時間に豪邸で唯一人、名キャスターはどう過ごしていたのか……。
 報道番組やワイドショーを見乍ら、普通なら向こう側に居る自分が、見る側に居る。しかも自分へのバッシングを、反撃すれば直ぐ打ち勝てる筈の自分が、只、凝(じ)っと見ているしかない自分が、口惜しかったのだろう。
 現場に居れば、あんなヘナチョコ連中が束になっても俺には叶わない、百倍返しだ!!……時が過ぎるのを待つしかない。
 遂、先日までは夜な夜な銀座で豪遊し、威張り散らしていた俺様である。
 何時もなら、鼻を通して人を見て来た、傲慢な殿様である。宮殿でのたった一人の独り酒はどんな味だったのか……。
 所が此のオッサン、只は燻(くす)ぶって居なかった。
 兎に角、復帰への計画が立ったのか、その第一段階としての記者会見が設定された。ある種のたった一人の独壇場、独演会である。
 非常に落ち着き払った、美声が澱みなく会見場に、そしてお茶の間に流れる。

 呑み潰れて煙草の不始末で豪邸を焼いて了う所だった……この告白は自分の弱さを見せ、同情を誘う演出がチラチラ見える所から始まる。
 思い起こせば厳しい父であった。何度か手を上げた事もある。小遣いも決して多くはやらなかった。一般家庭並、それ以下だったかも知れない。
 厳格な父に何時しか、息子は心を融けなくなった。叱られるのが怖さに嘘を吐(つ)く様になった。
 コミュニケーションが無くなり、息子が何を考えているのか分からなくなった。分かろうともしなかった。妻に丸投げ、全ては妻任せ……。
 その妻も昨年亡くなった。妻が生きていれば、許さなかったと思う、息子と刺し違えて、責任を取ったと思う。
 全ては私の責任です。何処をどう違えたか、私の教育が間違えていたようです。
 こんな私ですが、あのお喋りの世界に、チャンスを戴ければ戻りたい、戻して頂き度いです。 このオッサン、何を考えているのか!
                  つづく。

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