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2014年4月 1日 (火)

隆明の思いつくまま 11

11.地球は地獄絵図に

 
 戦争の焼跡で育った俺ら達の幼少年期。その頃は全国民が飢えを凌ぎ、生き延びる為に飢えと戦っていた。其処には必然的に貧富の差はなく、等しく貧しかった、故に同じ立場という気易さもあり、皆助け合った。
 貧しさ故に連帯感は苦しみを悲しみを共有する事に依って、励まし合い助け合うという、“優しさ”を生み出した。日本人の心の底に眠っていた人情、優しさが、此の悲劇に依って目覚め、開花したのである。
 位も人種も貧富も差はなく、等しく復興に向かって歩き出していた。
 俺ら達ガキも、町内や山野を駆け回り、日の暮れるまで夢中で遊んだ。
 遊び方も様々で、幼児から小学校高年に至る迄、一丸となって遊んだものである。人数が多いから、当然喧嘩や苛めも生じる。そんな時、チャント、ガキ大将がいて、皆を納めて呉れる。
 ガキ大将は強くて怖いから、皆言う事を聞く。だが、只怖い丈ではなく、優しさもあり、皆を平等に扱って呉れた。だから信望も篤く、皆に慕われていた。ガキ大将の統率力は絶対のものであった。
 が、朝鮮戦争勃発を機に、軍需産業が目覚ましく栄え、続いて他の産業も活気づき、日本は復興の道を突き進む事になる。
 そして、敗戦後十年にして――
「戦後は終わった」と、言わしめるに至った。 
 
 が、その頃から日本は可笑しくなって行くのだ。
 利益利益を追求する余り、優しさと扶け合い、譲り合いの心を失くして行くのである。
 復興に向かう連帯の「愛」が、繁栄に向かう利己、自己中心の「悪」に突き進むという、真逆の道を選んで了った日本――。
 この侭行けば日本の破滅は近い。日本だけではない、地球全体が、此の悪に侵犯され、誰も信じる事の出来ない、お互いを殺し合う、肉親をも殺す末世となる。地球は地獄絵図と化す。
 美しい日本、愛すべき地球を救う――奇跡は起きるのか。
 それは誰が?
                  つづく

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